HSK六級物語 其の六 新生活

翌日さっそく三人で例のマンションへ向かった。ドアは木製の彫り物が施してあり豪華さがあふれ出している。中へ入ると広いリビングルーム。とにかく煌びやかでどこかの高級ホテルのスイートルームと見間違うくらいである。お風呂もガラス張りのやはりスイートルーム、少なくとも僕の今までの人生ではお目にかかったことのない代物だ。 というか今日から本当にここに住むのかいな。
僕の部屋にはマットレスが備え付けられておりすぐにでも寝れられる状態。至れり尽せりとはまさにこのこと。

3人で住む初日ということで記念に焼肉を家でしようということになった。買って来た肉やら野菜やらを焼いている時にイケメン君が音楽を流しはじめた。ジャズルパンというしゃれた音楽。音楽一つで空間がしゃれた焼肉バーに早変わり。このイケメン君、普段家にいるときも常にバックミュージックがわりに映画を流すらしいがやることまでイケメンである。後日僕も真似してやってみたが映画が気になって他のことが手に付かなかったのでやめた。やはりライフスタイルは人それぞれのようだ。

3人でビール(青島という中国ビール)を飲みながらみんなの今までの人生などを語りあう。わずか数日前に出会ったばかりとは思えないほど仲良くなった気がする。これぞ青春。が、依然中国語はまったく話せないままである。